またたび

糸のまたたびのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
2.2
中島みゆきの名曲「糸」からインスパイアされてできた作品とか。
最近、この手の作品がけっこうあるが、はっきり言ってクソ映画だと思います。
昔の少女漫画か韓流ドラマかと言ったくらいチープなストーリー。
これでもかってくらい、あり得ない泣かせようとてんこ盛りの構成。

こんな映画を瀬々敬久監督が、主役級のキャストが続々と出演して、ロケ地も北海道、沖縄、東京、シンガポールと贅沢なのはなぜなんだ!私の疑問はその1点でした。

最近常々、私は感じているのですが、様々な業界で流行とか自然発生的な演出をされているが、全ては仕組まれているのだと。ファッション業界でも各季節の流行色は、何年先までも決まっていると聞いたことがあります。
この映画は、業界あげて小松菜奈をスターにしようと作られた作品だと思いました。
小松菜奈といえば、エキゾチックな風貌を持ち、やはりクソ映画のイギリス人監督バーナード・ローズが撮ったこれまた一流俳優てんこ盛りのサムライマラソンでニューヨーク・アジア映画祭でライジングスター賞を受賞した。国内では尻つもみの映画産業を国外に持っていくために小松菜奈をスターにしなければならないとの業界全体の合意のもとに一流の監督、キャストをこれだけ集めることができたのだと思いました。
しかしながら、映画作品としてはヒド過ぎる。誰を泣かせようとしてるの?こんな作品なら、単純なアイドル主演の青春ラブコメの方がターゲットもはっきりしていてよっぽど良い。
最近、テレビ局が映画製作に関わっていることが多いが、私は大反対!テレビと映画は絶対に違います!オワコンと言われる同士が協力し合っているという図式なのか?

この点数は、中島みゆきの楽曲(糸だけではありません)の素晴らしさと、一流の役者陣の演技力でクダラナイ話を説得的に感動的に牽引してくれたこと、中盤からラストに向けてのテンポ感、富良野の自然の美しさの点数です。
あと、菅田将暉と小松菜奈、榮倉奈々がスタイルがめちゃくちゃ良くてカッコ良い!!
ただ一つ、小松菜奈をスターにしたいなら、歩き方を綺麗にした方がいい。役柄で育ちの悪さがシンガポールで成功しても抜けていないのを表現する意図であれば凄いがおそらく違う。歩き方が美しくない。世界で活躍するなら、歩き方から学び直す必要があると思います。

あと言っておきたいのは、糸の歌詞で、縦の糸はあなた、横の糸は私とありますが、なぜ、横の糸はあなた、縦の糸は私ではないのか?織物は、縦の糸は複数なのですよね。複数の糸が縦に張られていて、複数の糸に1本の横糸をくぐらせて織られるのです。私という1本の糸は沢山の縦糸に出会って1枚の布を作るのですよ。
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