ハル

おろかもののハルのレビュー・感想・評価

おろかもの(2019年製作の映画)
3.4
クリスマスも永遠と仕事をしている為、タイトルが今の自分にピッタリだなと選んだ一作。

結婚を控えた男、その不倫相手になる予定の女とファザコンの妹が共謀して結婚を阻止するために仲を深めていく一風変わった物語。
最初はぎこちない二人だけど、目的を共に行動していくうち会話も弾んでいく。

監督、キャストを誰も知らないミニシアター系作品。
たまにこういったチープなやつが見たくなる。
本作で良いなぁと思うのはメジャーな邦画だと浮気相手もトップ女優クラスで「そりゃそうだよな、美男美女同士だし…」となってしまうところ、この作品は女優さんが丁度良い塩梅(失礼な表現すみません)
実際にいそうだなぁと感じる絶妙なラインを攻めている感じなので、生生しくもリアル。

「結婚をしても私は好きだから関係ないんだよね」
浮気相手が妹に話す言葉だけど、割とこんなタイプいるのかもしれないね。
相手が自分を求めてさえいれば、それでよいスタンス。
例えそれが身体目当てだとしても。
当然、奥さんになる人からすればたまったもんじゃないし、結婚予定があるのに別に女がいるとか男が最低なのは間違いないのだが。
一番の“おろかもの”はこの中途半端な男で確定。

中盤以降は案の定こじれていく関係性へフォーカス。
そして、知らないのは男だけっていうのも現実味。
女の人はそういう感覚が本当鋭いんだよね、なので基本的に浮気はバレるのでやめときましょうと自戒を込めた。

最後まで見終えても、特別パンチが強いわけでも中身が濃いわけでもなく、淡々と最後まで終わって行くお話。
何も考えずぼーっと見るには適した一本、時にはこんなマイルドなのも良き。
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