ハレルヤ

音楽のハレルヤのレビュー・感想・評価

音楽(2019年製作の映画)
3.8
今まで楽器すら触ったことの無かった不良3人組がバンドを始め、地元のロックフェスに出場するまでの姿を描いたアニメ映画。

正直冒頭の数分間で見るの止めようかと思いました。チープな絵面に棒読みに近い台詞回し。全然覇気のない主人公たち。これ面白くなるの?とド頭から心配になる雰囲気。しかしこの評価の高さを信じて最後まで見ることに。

最初は全然魅力の無かった研二たちが、バンドを手探りで始め、色んな人々と関わることで音楽の楽しさを掴んでいく。そして最後はエネルギーに満ちたライブで幕を下ろす。最後はやはり良いところに落ち着きましたね。

研二の独特な台詞の間も初めはちょっと嫌でしたが、物語が進むにつれて、それも楽しんでいる自分がいました。

横断歩道を渡る場面もビートルズの「アビー・ロード」を真似てたり、同級生の音楽オタクの森田がCDを貸す場面でも、そのCDがKing Crimsonの1stアルバムだったり、音楽ファンの心をくすぐるような場面がいくつも用意されていたのも良かったです。

そんな調子で徐々に作品に引き込まれていき、ラストのライブまで持っていく流れは個人的にかなり気に入りました。

ただ終盤で見せた研二の意外な特技。あれはちょっと反則気味な気が(笑)。それとヒロインの亜矢も結局歌で参加してないじゃんという突っ込みどころも。

他にも色々ありましたが、71分という短さと手書きで作り上げた作画も場面によってはガラリと描き方を変えたりと、色々と工夫を凝らしていたのは面白味がありましたね。序盤でリタイアしなくて良かったです。笑
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