いち麦

ジョアン・ジルベルトを探してのいち麦のレビュー・感想・評価

3.0
隠遁した“ボサノバの神様”を探し歩いたドイツ人ジャーナリストの足跡を辿ることで彼の人柄を垣間見る、といった混み入ったドキュメンタリー。随所で聴けるジョビンの名曲は心地よいが、取り次ぐつもりもないのに取材に応じる縁故人物達が何となく嫌な感じ。

正直ジョアン・ジルベルトの歌声にはあまり魅力を感じないし(ギタリストとしての彼は天才)、映画の中でも彼の歌がある人物から揶揄される場面があり、そこは「確かに…」と納得。真偽はともかく、気まぐれ屋で我儘、自己中心的なジョアン・ジルベルトの人物像をこの映画から感じ取ってしまった。さらに、リポーター(監督)からは彼への憧憬、ボサノバ愛が一切感じられないのも恐いくらい。