サッカーと映画観るのがすき

リスペクトのサッカーと映画観るのがすきのレビュー・感想・評価

リスペクト(2021年製作の映画)
3.5
まぁジェニファー・ハドソンにつきるわ。
圧巻の歌唱力。アレサ・フランクリン自らのご指名というのも納得。
ドキュメンタリー「アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン」が公開されたばかりのタイミングで(ほぼ同時公開みたいなもんだし)、収録されている教会ライブをまんま演じる度胸と実力には恐れ入る。
「ボヘミアン・ラプソディ」のラミ・マレックも見事ではあったけど、口パクと実際歌ってるのとでは、なんというか別物の凄みだわな。
「ドリーム・ガールズ」でもビヨンセとタメはれるくらいの歌唱パフォーマンスだったしね。流石でした!

脚本・ストーリー的には、人種や性的マイノリティ差別、格差・貧困などをテーマにした最近の作品とはちょっと異なりポリコレ感はだいぶ控えめに感じた。実際には、公民権運動や女性の自立に大きく貢献されたにもかかわらず。
あくまでアレサ自身とファミリー、関わる人物の物語にフォーカスしているような。が、それすらもどこか蛋白に感じた。正直キャラクターに感情移入できる余白は少なめで、意図的なのかどうかはわからんけど、あくまで客観的に彼女の半生とその卓越した歌唱パフォーマンスを見るよう作られているような気がした。
その最たるシーンがエンドロールでのご本人登場かもしれない。アレをやられちゃうと、ちょっとジェニファー・ハドソンが可哀想な気もしちゃったなぁ。

どうかなぁ…アレサ・フランクリンやソウル・ミュージックが特別好きでもない人にとっては、今ひとつピンとこないかもしんないような。
あくまで個人の感想ですが。