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リスペクトのtanayukiのレビュー・感想・評価

リスペクト(2021年製作の映画)
4.4
クイーン・オブ・ソウル、存在自体がジャンルとなるレジェンド、アレサ・フランクリンの圧倒的な歌声とパフォーマンスを誰が演じるのか。誰がやっても迫力不足とならざるを得ない、その恐ろしい役を引き受けたジェニファー・ハドソンの心意気。そう、これはジェニファー・ハドソンを見るための映画なのだ。

これまで「ドリームガールズ」や悪評高き「キャッツ」で並み居る共演者たちをなぎ倒してきたジェニファーの歌は圧巻で、とくに、そこまで出るのか、と高音を絞り出す姿に自然と涙があふれてくる。人間ってすごいと心から感動した。

ところが、これだけ感動させておいて、エンディングに登場したアレサ・フランクリン本人の、キャロル・キングのケネディ・センター名誉賞授賞式でのパフォーマンスが凄すぎて、全部持っていかれてしまう。地の底から湧き出すような声の圧、分厚さ、そして静寂から一気に、天まで届くかという高みに至る瞬間的な爆発力。ずるいよ、アレサ。こんなの、絶対かないっこないもん。

アレサ・フランクリンの歌う「ナチュラル・ウーマン」にキャロル・キングが号泣!オバマ元大統領も涙 https://yogaku.xyz/aretha-franklin-carole-king/ @kawata_musicより

その動画はこちら。→ Aretha Franklin sings "(You Make Me Feel Like) A Natural Woman" https://youtu.be/efIAM5dzuDs @YouTubeより

映画自体の出来は、ミュージシャンの伝記映画特有のエピソードの繋ぎ合わせを超えるものではなく、そこは残念なんだけど、そんなことはこの映画を見ない理由にはこれっぽっちもならない。ジェニファー・ハドソンの歌声を聴くだけで幸せになれること請け合い。ジェニファーだって、十分すぎるくらい凄いんだから。

個人的にはみんながアイデアを持ち寄り曲が形になっていくシーンが何回か出てくるが、傑作が生まれるときの魔法を見ているようでよかった。

主役決定に至るまでの経緯はこちらの記事が参考になる。→ 映画『リスペクト』はソウルの女王に最大級の敬意を払ったか アレサ・フランクリン自身が主演女優にこだわり続けた伝記作品 https://jp.ign.com/respect/55516/feature/

△2021/11/23 109シネマズ二子玉川で鑑賞。スコア4.4