マックス

フラグタイムのマックスのレビュー・感想・評価

フラグタイム(2019年製作の映画)
4.8
佐藤卓也監督の演出力がこれでもかと発揮されていてとても面白かった。

3分感だけ時を止めれることができる主人公の森谷美鈴は困ったことがあったら時間を止めて逃げ出しているようなあまりコミュニケーションが得意ではない子だったのがある時、ベンチで本を読んでいるクラスメイトで男女から人気のある村上遥のスカートをめくりあげてパンツを覗くということをしてしまう。

その時、時間が止まっていたはずなのに遥の時間は止まっておらず、美鈴の秘密は知られてしまった。

最初からインパクトのある場面から物語は動き出すが、高校生の女の子たちの瑞々しく、時にはドロッとした部分がスタッフたちの手腕でひとつの青春の形としてまとめられていると思う。

中盤までは初々しさや少しエッチな部分のドキドキさが描かれているが終盤の彼女たちの内面に触れていく少しシリアスな場面の空気感の出し方は監督の演出力の凄さが感じれた。

最後の物語の締めとして
「だってこの世界には好きな人がいるから」
この言葉がこの物語含めて世界を肯定する力強い結びを果たしていると思った。
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