ノラネコの呑んで観るシネマ

ミッドウェイのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ミッドウェイ(2019年製作の映画)
4.2
本国で酷評され、日本公開が一年もずれ込んだ作品だけど、なんだよ全然悪くないじゃん。
タイトルは「ミッドウェイ」だが、戦争の数年前の山本五十六の覚悟から始まって、パールハーバー、ドーリットル空襲、マリアナに珊瑚海と、ミッドウェイ海戦に至る流れで2/3を費やす。
タメにタメたクライマックスは、ややCGのラフさが目に付くが、ド派手な見せ場の数々はさすがはエメリッヒ。
なかなかに迫力がある。
しかし本作の白眉は、なにげに日本人キャストだろう。
冒頭から強い存在感を見せるトヨエツの山本五十六は、影の主役と言っていい。
浅野忠信が演じる山口多聞は、演技のノリが完全にナガタ艦長と同じなのが可笑しい。
いつ「あいつアホだな」とか言い出すかと思ったが、このキャラクターにはむしろ現代的な演技がピッタリ。
國村隼の南雲忠一も、いかにも気の弱そうな官僚タイプなのがそれらしい。
もちろん、役者の努力も大きいのだろうが、アメリカ映画でここまで日本軍将官を作り込んでるのは珍しい。
確かに大味キングだけに、放りっぱなしのディテールも多いのだけど、これだけの内容を140分にまとめ上げたのは大したものだ。
予想に反して、出来る子の時のエメリッヒ作品だった。