みっちゃん

藍色少年少女~Indigo Children~のみっちゃんのレビュー・感想・評価

3.8
You Tubeの無料配信期間中ということで、
知り合いからお勧めいただき、鑑賞した。

郷愁あふれる、しみじみと感じる映画だった。
『僕は僕だけでできているんじゃないよ。
 ウルフさんも僕を作ってくれている。』
小学生でそのことに気づくなんて、出来すぎだけれど、
心に響いた、感動した。

夏休みの話。
男子の夏休みはドラマになる。
女子、どうかな。
「スタンド・バイ・ミー」も
「夏の庭」も、男子。

「青い鳥」のチルチル・ミチルを演じるために、
テツヤとシチカは、町の大人たちの「青い鳥」を探そうと、
訪ねて歩き、人々と触れ合ってゆく。
テツヤ自身の問題、友達ヒロキの問題が絡む。
子どもも大人も傷や痛みを抱えている。
私は、ヒロキのことが気になっていた。
テツヤがヒロキを見捨てなくて良かった。
彼が不幸せにならなくて良かった。

「青い鳥」の劇中のセリフ、
『本当に幸せなときには、涙が出るのよ』。
「青い鳥」を読み返したくなる。

子どもたちが素晴らしかった。
テツヤの妹フミコが助演女優賞だわ。
おじいちゃんも。

少し藍色がかったモノクロ映画が、
夏の暑さや風景の美しさを伝える。
深刻なテーマを含みながら、
ユーモアも交えて、軽やかに、
良かったね、と温かい気持ちになれた。

辛口を言わせもらえば、
大人のエピソード、特にミチルの話になじめなかった。
母親のことがあるから、必要なエピソードなのだろうけれど。
大人でさえも未熟だと言いたいのかな。
大人の演技に少し臭みを感じてしまった。
みっちゃん

みっちゃん