horahuki

残念なアイドルはゾンビメイクがよく似合うのhorahukiのレビュー・感想・評価

3.7
映画撮影現場のメイク室を舞台としたドタバタワンシチュエーションコメディ。

ホラーじゃないとは聞いてましたが、夏のホラー秘宝まつり2019公開作なので、さすがに多少はホラー要素があるんだろうと思ってたのに、マジで何でコレがホラー秘宝なのかが良くわかんないレベルでホラーじゃない。でも新作5本(ドキュメンタリー除いて)の中でもトップクラスに面白いから文句も言えないですわね。

それぞれの不満と不安を吐き出しつつ、ぶつかり合ったり認めあったりする中で前向きに人生を歩んでいこうとするアイドルたちを、メイクさん目線で描いた心温まるホッコリ具合が多幸感あって良い感じでした。

シリーズ一作目の『メイクルーム』はアマプラにあったので、それだけ予習していったのですが、続投してる主役のメイクさんがメイクルーム入ってきたとこで既にテンション上がりました。あのメイクさんから溢れ出るお母さん感はなんなんやろ…そりゃ悩み事相談したくもなるし、メイクさん目指したくもなりますわ。

こだわりや情熱はめちゃ強いんだけど、周りに色々言われると割とすぐに折れちゃう監督のポンコツっぷりとか、やたらと怖くて高圧的な特殊メイクさんとか、いつのまにか監督を顎で使ってる助監督とか、スタッフ側もめちゃキャラが濃くて笑いが止まんなかったです。

役者たちはみんなアイドル。「アイドルも色々だ」っていう作中のセリフの通り、それぞれの置かれた環境によって色んな悩みがあるわけで、全員がライバルであり競争相手でもあるのだけど、映画撮影という終わればそれぞれが元のレールに戻っていく刹那的な協力関係の場で、アイドルとしても人生としても違うステージにいる人たちを客観視することで自分を見つめ直し、何かしらの解決なり道しるべが示される訳でもないんだけど、吐き出すことや受け止めること、それにより見えてくる違う景色があるわけで、何かが少しでも好転していきそうな優しさに包まれた展開が良かったです。

あとホラー映画の撮影現場っていう舞台設定がめちゃ良くて、『カメラを止めるな!』でもそうだったけど、実際に撮ろうとしてる映像とその撮影の裏側のギャップが最高におかしくて、振り向き悲鳴とか幽霊のとことかめちゃ笑った。しかもそこを押し出しすぎず、あくまでもメイクルーム内での人間ドラマをメインにして、スパイス的に挿入するというバランスも好きでした。

今年のホラー秘宝新作は『BEYOND BLOOD』除いてコレが私的にはNo.2でした!ホラーじゃないけど(笑)でもホラー秘宝なんでホラータグはつけときます!

というか毎年そうなんだけど8月終わりから9月頭にかけてホラーの上映が固まり過ぎてんのマジでなんとかしてほしい!全然追いつかないっすわ。。。関西だけなんかもしれないけど。