甘虫

草間彌生∞INFINITYの甘虫のレビュー・感想・評価

草間彌生∞INFINITY(2018年製作の映画)
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画集だけで彼女を知っていた頃はもっと派手で悪目立ちする美人というイメージだったけれど、この映画で長時間受け答える姿は大人しく感受性が強く、苦労の多さが伺えた。
おそらく今の時代ならば、そこそこのレベルの変わった子扱いの美大生としてやり過ごして行ったのかもしれない。実際、美大にいる明らかな発達障害の子はこんな感じだし。申し訳ないけど、技術の面で滅茶苦茶画力が高い人だと思ったことは一度もないので。草間彌生を作り上げたのは本人の意志以外にも、時代や性差別や外国人である偶然の重なり合いだと思う。
本作では紹介されていないのだが、インスタレーションの中には未だに残ってしまった少女性を思わせる作品も多く、世界レベルのアーティストになった今もどこかで幻想のように亡霊のように子供の頃の彌生ちゃんが取り残されているのだろうな。切ない。