実力派スタッフが集結したロックオペラアニメーション。
猿楽をメインに据えた歴史ストーリーは面白く、メインである犬王と友魚の掛け合いやキャラクター表現はとっても良かった。
序盤の犬王が異形の姿で跳ね回るシーンにも個性が溢れていて、かつかわいい。
アヴちゃんと森山未來の演技や歌声にも引き込まれる。
友魚が盲になる導入部にしても、平家物語を多少知っていた方が理解しやすいかな。
正直、肝心のライブシーンは飽きてしまうところも多々…アニメーションの美しさや躍動は感じるんだけど、同じようなカメラワークと同じような歌が続くなーとか思ってしまった。
字幕なしで観たので、歌詞を聞き取れないシーンが大多数だったのが余計に痛かったかも。。歌の意味を聞き取ろうとして集中力がそっちへ行ってしまった。
くじらの歌は聞き取りやすさや盛り上がり含めて好きだったなぁ🐳
歌詞付きで見直したい。
湯浅監督のアニメは自分の中の合う合わないの振れ幅が大きくて。
今回はどうだろうとドキドキしましたが、壮大なロックオペラの割に冗長さを感じる等気になるところはあれど楽しめました。
かつて誰かが語り継いだ平家物語も、潰され消された平家物語もあったんだろうな。原作を読んでみたくなった。
滅びの先にお互いの生き様を通した主人公2人。純度の高いブロマンスとも言えそう。
映画オリジナルらしいラストシーンは賛否ありそうだけど、この映画の解釈として入れてくれてありがたい。
「名前」に拘り続けていたからこそ導かれたであろう再会はあたたかくてホッとしました。
