ひろせ

生きるのひろせのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
4.7
凄い凄い!!!これは何度も見る!!

まず胃袋レントゲンではじまるユニークさ、哲学的なナレーションからもう最高!
メモ書きのシーンやたらい回し、「死刑宣告」はコメディタッチだけれど痛烈な批判や悲哀が込められている

後半ちょっと長く感じたけどミステリーっぽい緊張感あっていいね

でラスト!!
正義感の象徴っぽい人が座って書類に埋もれて、
橋の上から子どもで溢れる公園を眺める
あれは主人公に焦点を当てたらハッピーエンドとも読めるのかもだけど あの人の視点からすると、で私からしても、課長さんは凄かったけど…って現実直面させられるシーンだわ…

志村喬の演技がものすごい
机に顔押し付けたり、布団に潜って泣くシーンは見ててつらくなる、背中にも哀愁漂う

小説家のことばもいいね〜〜
というか全体的に台詞がしゃれてる
小田切とよちゃんの言葉もとっても魅力的だったし。
とよちゃん、朗らかで愛嬌あって素敵だったなぁ あんな女性になりたいと思ったよ
しかし若さ、無邪気は残酷なのね…

音楽も効果的な使い方してる
いのち短し恋せよ少女はもちろん、ハッピーバースデーの使われ方がとっても印象的!!

新しい頭のシンボルの帽子や恋の思い出のうさぎのぬいぐるみなどものの使われ方もいいね

そんでショットもいい
特にピアノの演奏シーンでの音楽に合わせて揺れるすだれがいいなーと思った

録音が悪いのだけはざんねん。古いから仕方ないけど聞き取りづらかった(途中から字幕使った

役所批判というだけじゃなくてもっと広い世界に当てはめたい。

映画の教科書みたいな映画だ。
黒澤明って長いしうーん、って思ってたけどわかりやすいし面白い。これからもっと見ようっと。
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