垂直落下式サミング

生きるの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
4.5
前半は病気のじじいがボソボソしゃべるだけ。後半は死んだじじいの葬式の席で嫌な感じ。こんな映画がなんでこんなに素晴らしいんだろう。
「人は死ぬから生きるんだ」というストレートなメッセージ。自らの命の終わりを意識してしまうからこそ生に執着しはじめるという矛盾をまざまざとみせつけられる。否、矛盾でもなんでもなく、すべての生き物は死ぬために生き、死ぬから生きるのだということを知っているはずなのに、自らの死を目の前にしなければそれを思い出すことができないのかもしれない。