い〜の〜ち、みじいかし〜こいせよぉ〜おとめ〜♪
三船敏郎の出ない黒澤映画なんて!
でも、これだけは例外。
若い頃に観た時は、画像の暗さや志村喬のポソポソ声も聴きづらく、黒澤明にしてはやけに暗い作品と感じてました。志村喬の顔はさしずめホラーのよう?!(失礼)
でも、歳を重ねて観るととても心に沁みる作品となりました。
テーマは至ってシンプル。
生きるとは。
働くとは。
働くとは、側(はた)を楽にすることと言いますが、まさにそう。
さらに、自分の心も楽にするということでもあると思います。
テーマはシンプルですが、構成は凝ってます。相変わらずの練られた脚本。暗い話なのに病院のシーンのやりとりなんて思わず爆笑^_^
この作品、階段のシーンが印象的でもあります。
自宅の階段。一階には早くに妻を亡くした主人公。二階には息子夫婦が暮らしている。その(心と心の)間にある階段。
主人公の転機となるハッピーバースデー流れる中での階段の登り降りの対比。見事です。
人はキッカケがあったとしても中々変われないもの。でも、いつからでも遅くはないとズバッとストレートについてきます。
時代背景は古くても普遍的な作品です^_^