マーチ

爆裂魔神少女 バーストマシンガールのマーチのレビュー・感想・評価

1.7
〈東京国際映画祭2019にて〉

これは酷かった…井口昇監督が『片腕マシンガール』で成し遂げたことや、あの作品の素晴らしさを全て台無しにしてしまっている最低な一作。

グチャグチャで話の筋が崩壊していても、映像的な表現の凄味でそれら全てをカバーするどころか傑作になり得る作品もあるが、この作品は本当にただグチャグチャなだけで、そこに美学もへったくれもない。『片腕マシンガール』のカタルシスをなぞることもせず、ただただ平坦にドヤ顔で奇抜ぶったカットを並べただけ。なんならいまいち繋がっていないシーンすらあるし、とにかく脂身の多いものをぶち込んでおけばB級映画好きが勝手に大手を振って喜ぶとでも思っているのだろうか。舐めすぎ。浅はかな魂胆が見え透いている。

というか、任侠映画好きとしても、ある素振りをネタ的なものとしてしか捉えていないことに憤慨。あの素振りの洗練性や意味を間違った解釈で茶化すのは勘弁して欲しい。

この界隈、リメイクするならするで革新性をもっと発展させていかないと内輪ノリだけで縮小していく一方だよ…それでいいなら別にいいけど…。
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