似太郎と女と旅鴉

ソウルフル・ワールドの似太郎と女と旅鴉のレビュー・感想・評価

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
3.7
昔から(『トイ・ストーリー』の頃から)どうもピクサー作品のベタベタな演出と優等生的な脚本が肌に合わず、たしかにCGを駆使した技術そのものは素晴らしいのだが、だいたい予想の範囲内のオチだった。ちょっとガッカリ。

取り敢えず、浜野謙太と川栄里奈の日本語吹き替えは良かった。全く違和感がない。

ぼくのような音楽好き、ジャズ好きには堪らないタイプの作品なのだが、やはり本作の主人公ジョーさんの身に降りかかる災難の数々はあまりにもドタバタ一本調子で飽きてくる。ピクサー作品の悪いクセが出てしまっていて辛い…。誤解を恐れずに言えば、三谷幸喜的な作風。

「一瞬一瞬を大切に生きよう」がテーマとは言え、直接的なのであまり心に響かない。大人っぽい題材にも関わらず、最終的に子供向けの範疇を出ないという惜しい映画。キャラ造形や映像のイマジネーションはたしかに素晴らしいけど。😓

個人的にピクサー作品で好みなのはピート・ドクターよりも毒の強いブラッド・バード監督作品(『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』)です。多分、ピクサーで感心したのはあの2本くらいかなぁ〜。

元々ピクサーの体質そのものが「脚本命」だから、観終わった後余韻が無く感銘も薄いんだよなぁ。この映画が好きな方、ごめんなさいネ🙏