ニシカ

前田建設ファンタジー営業部のニシカのレビュー・感想・評価

3.9

「うちの技術を使って、マジンガーの格納庫作っちゃおう!」



いやー、面白かった!笑った!
気持ちが前向きになる(笑

アニメ「マジンガーZ」に登場する地下格納庫兼プールを実際に作ったらどうなるのか…

弓教授から空想世界通信装置で受注を受けた体で、実際の見積もりを算出する。
しかし、実際には作らない―。

少年マンガの如く仲間達が現れてくるストーリーと無駄に熱い演出も後半には観る者に伝染しやすい確信的コント仕立てで、コメディというよりバラエティムービーという新ジャンル感すらありました。オギムービーという意見もあり、それが正解かも(笑 

オープニングは特殊効果を効かせた戦隊モノを意識させる作りで、本作は実話ベースだけど、脚本、演出で盛りに盛ってますよ〜、このテンションで突き進みますよ〜と宣言するように始まります。

終始おふざけ感と異様に高いテンションによる演出ですが、ベースとなっている実話は2003年ごろのwebテキスタイルコンテンツ全盛のものであり、普通に映像化するとただの地味なドキュメンタリーになってしまうので、舞台化を経て映画化へと進んだ作品らしく、脚本はスクリーンに到達されるまでに観客の前でブラッシュアップされてきたであろうドタバタ感が光っております。

脚本は同作舞台も手掛けているヨーロッパ企画の上田誠。本作でメガホンを取った英勉監督は「映像研には手を出すな!」の実写映画版の監督でもありますが、本作を観て心配がちょーっぴり期待に変わりました。(課題はCGの残念感だ!(^_^))



お仕事ムービーであり、映画館に行きながら社会科見学も出来て笑えちゃう。2020年邦画ダークホース的作品と言っていいでしょう。
誰かの一生懸命が世界を作るというメッセージの含みもある本作らしい作り手の想いが溢れるエンドロールワークも素敵です。
「前田建設ファンタジー営業部」へマジンゴッー!
ニシカ

ニシカ