直前にニュースで前田建設のグループ会社、前田道路に対する敵対的買収（TOB）が報じられ、映画の中で語られる会社の危機感が現実なのだと知ることになる。
人口減少による建設業の衰退を、一歩前に出る戦略で迎え撃つ企業の戦いが軽快なコメデイで描かれる。その名も「ファンタジー営業部」！
土建屋国家日本の屋台骨を担って来た建設業界も、変化しなければ生き延びられない。新しい市場を日本のお家芸アニメの世界に求めた作戦は成功するのか？
実在の前田建設工業株式会社のホームページには、前田道路の株式公開買い付けのニュースに並んで、”機動戦士ガンダム40周年プロジェクト”18mの実物大ガンダムを動かそう！とある。
この企業の本気度が伝わる。
自社の巨大ダムの建設技術が無用のものになってしまうと嘆く、技術研究所のダムの専門家六角精児の嘆きは多くの日本企業と通じるものではないか。
笑いとともに涙が滲む所以である。
