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クイーン&スリムのbabyのレビュー・感想・評価

クイーン&スリム(2019年製作の映画)
4.5
"家族が知っててくれれば
それで充分なのよ"

この言葉がよぎった。
2人の最後はこの言葉を証明した事を
自分たちで悟る様に見えた。
2人には隣の人が信じてくれて
愛があること、家族であること、
確信があったんだろう。
不本意にも、この状況が2人の
愛と力を作った事実もある。
この2人が伝説になったのはきっと、
あの時の行動に嘘のない世界を
見る人に魅せたから。

きっとこの行動が続いて欲しいと
思っていない。でもそれは影響として
あらゆる人を無差別で刺激する。
何がいいのか正直今の私は答えることは
できないし、何を大きく支持も
できない。私は何かに行動で抵抗を
することが怖くてできない。でも
時にはしないといけない時もある
事実も知っている。
そして2人の行動に正解も不正解もない。
当事者の人達、その人達自分自身しか
決められない。ただ何が起こったにせよ
何か起これば誰かが犠牲になる。
この道が見えない状態、無条理さに、
ただひたすら目を向けるしかならなかった。

言葉にするのが本当に難しいけど
ぐちゃぐちゃでも今の気持ちを
残しておきたいから書く。この映画に
会えたことが本当に良かった。
今の自分はこの映画を見て
どのように映るのか、どのように
頭を巡らせるのか。自分と対話できる
作品は私にとって貴重な時間。

この作品を見て感じたのが
テーマや最後までのルートも
向き合うべき事だったのと、
それと対等に作品としてのかっこよさが
印象付いたのが、すごいと思う。
映画というひとつの作品として
ものすごくスタイリッシュだったし、
2人の愛を確かめ合うシーンと、
ジュニアの立ち向かうシーンの
交互の差し込み方。
映像が後にフラッシュバックするような
場面での映像とセリフのずれ
全てが本当に素晴らしかったし、
色濃い作品でした。

テルマ&ルイーズ見た時と同じ。
決して気軽に見れる作品ではないのに
最後のスクリーンの中にいる
彼ら、彼女達の選んだ道に納得が
いくから私も前に進める。
この作品は忘れられない。
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