TakaCine

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェストのTakaCineのレビュー・感想・評価

4.7
【イイ画しかない映画】
どの瞬間も最高の画と面白い構図しかない映画😍🎶嬉しすぎて泣きそうになります😂これがセルジオ・レオーネ監督が撮りたかった画なんでしょうね😌

〈豊潤な西部劇〉
1969年、日本では『ウエスタン』という邦題で短縮版(141分)が公開されましたが、今回はオリジナル版(166分)での劇場初上映😍(嬉)

映画史に残る巨匠の超大作であり、大スター(チャールズ・ブロンソン、ヘンリー・フォンダ、クラウディア・カルディナーレ)が一同に会する、映画ファン感涙必至!ご褒美のような映画😊✨✨

映像叙事詩と名付けたい珠玉の映像の数々。その映像から次々浮かび出る幾多の映画イメージ。

往年の西部劇(『荒野の決闘』『捜索者』)を想起させる光景や物語が懐かしく、美しい音楽と風格漂う壮大な大河ドラマ(『風と共に去りぬ』『ドクトル・ジバゴ』)に心揺さぶられ、大スターの溢れる魅力(『大いなる西部』『ジャイアンツ』)に心が踊りました。
※例に挙げた映画は、僕が観ていて思い浮かべたイメージです。

古き良き名画の薫りが画面から強烈に漂う度に、心底、劇場で鑑賞できた喜びに浸っていました😌🎶

原案はベルナルド・ベルトルッチとダリオ・アルジェント、音楽はエンニオ・モリコーネ、撮影はトニーノ・デリ・コリ…こりゃ最高すぎ😂‼️

これ以上、何を望めるでしょう!

映像のみで語り尽くそうとする、圧倒的な画の情報量と印象的なカット割り、緩急入り乱れの独特のリズムと慈しむように冗長に撮られた長回し、汗の滴りも皺の深さもよく分かる顔面どアップ、名優たちによるケレン味たっぷりの演技、静寂を打ち消す様々な環境音と効果音…これらに目と耳をあれこれ刺激されて、一向に休まる気がしません(笑)

キザな言い方をしたら、交響楽のような華やかさ🌸様々なハーモニーが絡み合った豊潤な映画。

この豊潤な映画体験にずっと溺れていた~い😁🎶

美しすぎる音楽と男たちの悲哀が滲む姿は、西部劇への郷愁と終焉を感じさせて感無量でした。

それから大スターたちの輝きが凄い😍✨✨

●C・ブロンソン
何であんなに格好良いんだろ??
何であんなに謎の男が似合う??
強くて、優しくて、寡黙な男。
立っているだけで絵になる男。
痺れる男の魅力‼️

う〜ん、マンダム♪
(それ、言いたいだけw)

●H・フォンダ
まさに最高の性格俳優‼️
西部劇の大スターの豹変ぶりにビックリしましたが、さすがの存在感でしたね。黒い服と青い瞳が格好良すぎです♪名優は何をやっても名優ですね😌

●C・カルディナーレ
最高の華🌸‼️ザ・妖艶😍
たまに夏木マリ😁(笑)チガウ?
胸元と入浴シーンが眩しい😚
男たちは皆、勝ち気な彼女の虜♪
男臭い世界の中で、聖母のような眩い光を放っていました。

●J・ロバーズ
強面なのに愛嬌ある表情が、可愛すぎる。奥行きのあるいぶし銀の演技と存在感はさすが、2年連続アカデミー賞助演男優賞受賞の名バイプレーヤーですね😊!
最後には大好きになってました。

●G・フェルツェッティ
不勉強で存じ上げてませんでしたが、M・アントニオーニの『情事』などに出た方だったのですね。卑屈な表情や威勢は良いのに小物な佇まいが最高‼️凄く印象に残りました。覚えておきます😚メモメモ

大好きなパオロ・ストッパが、御者サム役だったと後で知りました😜

ウディ・ストロード、ジャック・イーラム、ライオネル・スタンダー…個性的な面構えが良いですね♪

〈最高のオープニング映像〉
「映画史上最も偉大なオープニング・シーン20」(2014年、アメリカの映画サイト「Taste of Cinema」)の第1位に本作が選ばれました㊗️🎉

冒頭から目が釘付け😌‼️
もう素晴らしくて鳥肌が立ちます😊✨✨
ぜひ、この映画芸術の醍醐味に酔いしれて下さい🎵

タランティーノが観て、映画監督になろうと決心をした映画です。

〈映像が凄すぎて〉
ずっと誉め殺しのように誉めて誉めて誉めて書いてきましたが、最高のスター、最高の映像、最高の音楽、最高の演出、最高の美術…最高の○○は語り尽くせないほど本作にはあります。

が、しかし…

観ていて「俺は今、モーレツに感動してる!」瞬間と、「え??」と悩む瞬間もありました(素晴らしい瞬間の方が多かったですが)。

例えば、隅々まで完璧に構成された映像に陶酔してしまって、物語が何だか頭に入りません😅(笑)

途中、シャイアン一味かフランク一味かよく分からなくなってました(笑)

それから、ブロンソンのキャラが謎すぎて…めちゃくちゃ格好良くて表情も素晴らしいけど…表現力が単調(フォンダとロバーズの方が巧みでしたね)😥
※ファンの方、ごめんなさい!

カルディナーレも凄くお綺麗ですけど、キャラがぶれて…

最高峰の映像、大スターの輝き、そしていつまでも耳に残る音楽に、物語や辻褄は遥か彼方に消し飛んでしまいます(笑)

静寂もしっかり計算された、サウンドデザインが秀逸‼️

美しくも切ないモリコーネのメロディが、ずっとリフレインしています(YouTubeで聴いてます♪)

キャラや物語は目新しい感じでなく、むしろ往年の西部劇の焼き直しに思えましたが、本作が身震いするほど素晴らしい映画芸術であることに間違いはなく、映画館で鑑賞できたら最高の名画ですね。

本作の公開は、タランティーノの新作のお陰でしょうか😌
(今年はレオーネ生誕90年、没後30年)
だとしたら、タラちゃん、ありがとう‼️

『…ハリウッド』と『…ザ・ウェスト』を立て続けに観ると、タランティーノがレオーネの影響を如何に受けているかがよく分かりました。

映画館で売っていた、ビジュアルブック『ビバ!レオーネ|セルジオ・レオーネ賛!』は、レオーネ初心者の僕にはありがたい解説書。本編写真もコラムも豊富で、コレクション化必須です。
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