あさのひかり

ガリーボーイのあさのひかりのレビュー・感想・評価

ガリーボーイ(2018年製作の映画)
4.5
良かったー!もう1回くらい爆音上映とかで観てみたい。ボヘミアン・ラプソディーの時以来で、じっとして観るのがちょっと大変でした。私はしばらく、本国の公式が公開してる曲の部分だけ切り取った動画をリピートすることになるでしょう。(というか、モデル元のミュージシャンの同じ曲のMVも見つけた!そういうのも楽しい)

でも、私がぐっときたのそこだけじゃなくてむしろ登場人物たちの家族模様。

個人的にはアーリヤー・バットのヒロインの境遇がかなりぐっときました。ああ、若い頃私もそんなのあったよ?あなたの家族うちの家族みたいよ?って。

女の子ながらちゃんと医学生として学費出してもらって教育を受けてて、一見女性の自立に家族が理解があるように見えるけど。でも娘が日々何を思ってるのか、本当は何をしたいか、とか家族は興味ないのよね。親の思う「うちの娘は立派に育った」枠に入れたいだけ。反発しても「私の若い頃よりあなたは自由、恵まれてる」。でも、そんな家族のかわし方、私より上手。若い頃の私に見せたかった。

主人公と共鳴するのは、同じように家族への不満を抱えてるからだろうねやっぱり。こちらは父親がクズ過ぎるけど。ちゃんと彼なりに立派に育ってるのに、そこが周りに理解されなくて辛い。カースト的な考え方からくるような、親と同じことしてりゃ間違いない的なの押し付けられても、彼自身はまだ押し付けられたものはねかえすだけのもの築いてないの辛い。

そんな彼らの人物像が私にはこの作品が魅力的だった部分もあって。楽しい、好き!だけで終わらない、心に響く映画になりました。
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