ホリ

ガリーボーイのホリのレビュー・感想・評価

ガリーボーイ(2018年製作の映画)
4.2
【シェールに出会えたことが全て】なのではないかと思わせるぐらい、彼が主人公の道しるべを作ってくれたという印象。
全体的な完成度は非常に高く、
ラップの歌唱シーンは、MVを見ているような、音楽にそのまま乗っていける・リズミカルなカット割りになっていた。
貧困と関連づけるため、MVのような演出の中にも、路地裏にいるおじいちゃんや子供達が真っ直ぐこちらを見つめてくる、貧困を根本的に主張するカットも挟んでいる。

主人公と女性の恋愛要素となるシーンが、少し長い印象を受け、そこを長く見せるよりは【貧困】や主人公が【どん底まで落ちる描写】を、もっと貪欲に、直接的に見たかったのは第一に思った。

理由は、全体的にストーリー展開や登場人物そのものが【綺麗すぎる】という印象。

最初に述べたシェールもただただ良い奴、主人公が金に困った時、盗みをしても何も天罰が返ってこない、盗みがバレるのは友人だけといった、人間の持つ醜さや貪欲さに関してはインパクトが薄い部分があった。

主人公の一番身近にいるシェールの『貧困』(悩み・不安)や、街中で命の危機まで追い込まれている『貧困』など、もっと、攻めて欲しい箇所があったかなと、個人的には思いました。
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