このレビューはネタバレを含みます
僕自身が末っ子で少し複雑な家庭環境だっただけに、感情移入が半端なかった。
まだ自我が芽生えてないのか、末っ子の環境に対する順応が早いって部分とかね。
家族は結局のところ半強制的な単なる同居人みたいなもので、打ち解けたりわかり合ったりするのはちょっとしたきっかけというかスパイスだったり勇気が必要だったりする。
この作品はそのきっかけをみんな探してたのかな?それを食卓(食事)を通して発展、進行していくんだけど、やはり食卓って家族を繋ぐものなのかな?
ただ、とにかく登場人物が例外なく不器用な人ばかりで、観てるこっちとしてはモヤモヤしっぱなし。
何も言わなさすぎて、でもそれは何故そうしたのかが終盤で判明するんやけど、人間ドラマなはずなのにほぼミステリィになってたしね。
余談だけど、お腹が空いてきちゃう場面が多すぎて、実際上映中はお腹がグーグー鳴ってた。赤味噌で育ったから、余計にね。
少し残念なのは、ポスターやチラシに窪塚洋介がいて、彼は終盤に登場するのだが、鑑賞中に「大人になったシュン兄の役だろうな」って予想してたし、いつ出てくるんだいつ出てくるんだって思って観てたから、逆に登場した時は驚きがなかった。
プロモーションとしては仕方がないこととはいえ、こういうのってなんだか勿体無いね。
ラストシーン。
末っ子の麟太郎の連れ合い(嫁?彼女?)が登場して、そして麟太郎へのビンタ。この一連の場面が1番胸が熱くなった。あんなに愛のこもったビンタはなかなかないね〜。