たけちゃん

死刑台のエレベーターのたけちゃんのレビュー・感想・評価

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)
3.8
10年、20年、無意味な日々が続く……


ルイ・マル監督 1957年製作
主演モーリス・ロネ、ジャンヌ・モロー


みなさん、前回は僕の600レビューに対し、たくさんのお祝いのコメントありがとうございました😊
みなさん、本当に優しいですね。
あんな長い自己満足レビューにたくさんのコメントまで。とても嬉しいです(^-^)
これからもよろしくお願いします\(^o^)/


さて、また通常営業です!
勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、11月10日は「エレベーターの日」。

この日は1890年の浅草に「凌雲閣」という12階建て展望塔が完成し、そこに日本初の電動式エレベーターが設置されたことを記念した日です。
エレベーターって、そんなに歴史があるんですね。そこに驚きましたが、でも、それに乗るのは怖いなぁ(笑)


そんなエレベーターの日と言われれば、観るべき映画は、やはりこちら「死刑台のエレベーター」ですね。
これはゴゼジューで観たいなぁ( ˘ ˘ )ウンウン

オープニングのジャンヌ・モローのアップ。そして、「ジュ・テーム、ジュ・テーム」と連呼して、男を闇に陥れる(笑)。そして、聴こえてくるマイルスのトランペット。うーん、渋すぎる!


この映画は確実に音楽と雰囲気に助けられていますよね。脚本は今観ると、そんな褒められたものじゃない。
完全犯罪を計画するも、ど素人か!というミスでエレベーターに閉じ込められる主人公。そのミスから車を奪われ、それを盗んだカップルが新たな犯罪を犯す負の連鎖。完全犯罪を目論んだ主人公の運命は?
そんな内容です……。
ん?傑作サスペンス?嘘でしょ?(笑)

僕はフランス映画、あまり得意ではなく、観てる数も少ないので多くは語れませんが、でも今作は音楽をジャズ・トランペッターのマイルス・デイヴィスが担当しているので、昔から好きでした( ˘ ˘ )ウンウン
音楽と映像はサイコーにクール( ˘ ˘ )ウンウン
そこを楽しむ作品ですよね!
ラストが実に切ないです。
これがフランス映画か!オシャレネ



ってことで、今回も音ネタ💩ウンチクンレビューです!

くぁ~、カッコいい~!
しびれるぅ~。くぅ〜w
うるさいですね。すいません<(_ _)>
何がって、マイルスのペットです(‐ω‐;)イヌジャナイヨ
モノクロの画面と合わせ、こんなにもクールな映像ってあります?って感じです( ¯−¯ )フッ


音楽を担当したマイルス・デイヴィスは、ジャズに疎い方でも知る世界的ジャズ・トランペッターですよね。
僕もその一人です。
音楽好きを公言していますが、ジャズは詳しくありません。でも、マイルス・デイヴィスはアルバムをけっこう持っていて、自分でもファンだと言えそうな数少ないジャズマンです。

出会いは高校生の時、確かFMの特集か何かで聴いたと思うんですが、覚えていません。でも、特に「ビッチェズ・ブリュー」などは、かなりの衝撃で、聴きこみました!アプローチがファンクやロックっぽく感じましたからね~( ˘ ˘ )ウンウン


さて、この「死刑台のエレベーター」はマイルスが31歳の時の作品で、前年に「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」を発表し、この2年後に発表した「カインド・ブルー」によってモードジャズを完成したと言われます。いわゆるノリに乗ってる時期と言えますね。それが今作にも遺憾なく発揮されていて、音楽はサイコーです。


社長を殺害に行く場面での、重く溜めた演奏。

若いカップルが車を奪って逃げる場面のドラムとペットの速いパッセージ。この花屋の子、実はとても好みの顔立ちでした( ¯−¯ )フッ、オンガクトカンケイナイ

ジャンヌ・モロー演じるフロランスが街を彷徨う場面での重く、スローでミュートを効かせたペットのソロ。実に気だるく感じられる!

また、モーテルでシャンパンに興じる二組のカップルの場面も、これから起こることを予感させる緊張感溢れる演奏が続きます。

閉じ込められたエレベーターの中では、スローなベースに導かれ、短くペットが鳴りますね。

また、エレベーターから出ようとする場面の、ベースとハイハットで紡がれる音は緊張感がハンパない!ジュリアン同様、ドキドキでしたよね。


こんな感じで、場面に合わせて吹き分けるマイルスのサウンドが素晴らしく、聴き入ってしまいます( •̀ω•́ )و✧

マイルス・デイヴィスがラッシュを観ながら即興で吹いたというのは眉唾のようですが、それでも本当に映像と音楽がピッタリです。映像と音楽との、これ以上ない運命的で幸せな出会いを、ぜひ、作品から感じ取ってくださいませ( •̀ω•́ )و✧