満たされなくて、不完全で、上手くいかなくて、そんな現実を「しょうがない」と受け入れながらもどこかもどかしさを感じる愛おしい奴らが、アルプススタンドの端で繰り広げる群像劇。
試合が進むにつれて、登場人物たちの心境にも変化が現れ、じわじわと熱を帯びながらクライマックスに進む様はめちゃくちゃ眩しかった。
確かに、野球部は注目を浴びるし、青春の"主人公"であるのは間違いない。
しかし、高校生4人(そして、アルプススタンドにいる人全員)にもそれぞれ青春があって、端ではなく、間違いなくど真ん中にいる。世界で1番熱い一夏の瞬間だった。
グラウンドの姿を一切映さずに、ここまで熱い映画になるのはめちゃくちゃ凄い!
どんな人生でも肯定できるはず!
青空がとても似合う作品でした!