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アルプススタンドのはしの方のkuroのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

原作が「アルプススタンドのはしの方」なのでしかたないとはいえ,甲子園球場らしさがなく,地方予選会場にしか見えない。無理に夏の甲子園にしなくてもよかったのではないかな。地方予選会場風なところはラストシーンでさらに悪影響を及ぼしている。
ストーリーは,序盤の演劇部安田の小気味いいテンポで会話が流れていくところから,中盤の各人の抱える問題があきらかになっていくところまではうまくつながっているのだけど,ラストに向けて声を出すようになっていく盛り上がりが,いまひとつ理解しにくい。攻守交替制で攻撃の順番が決まっているという野球のルールの上でないと成り立ちにくい話。
吹奏楽部進藤の試合終了時の泣きがすべてを持って行った。あのシーンで,安田や久住以外の者たちもそれぞれの思いがあったということが明らかにされた。誰も特別な者はいない。
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