アルプススタンドのはしの方の作品情報・感想・評価・動画配信 - 5ページ目

高校生のお遊戯会やろ、と思って見たら少し泣いた。進学校だったので、夏休みには夏期講習があって学校に行ってたんだけど、高校野球で地区大会を勝ち進んで行って、「今日は夏期講習なんてやってる場合じゃねぇぞ！全員応援行くぞ！」って先生が言い出したあの日を思い出した。野球のルールは知らないんだけど全員がなんでか夢中に声出す不思議な大会。結局決勝で敗れて甲子園には行けなかったんだけどね。青春に何が正しいとかないのです。

大傑作でした。
おそらく「アルプススタンドのはしの方」で応援する彼らは教室でもはしの方にいることが多く、”進研ゼミ”的な学生ではない。そんな彼らの目の前で試合をしている、学内ではメジャーな野球部は強敵と戦っている。その野球部の下克上的な試合展開とスタンド側の彼ら自身が変わっていくのが見事に重なり合っていて、どちら側にも熱中してしまう75分間だった。

結局野球部は負けてしまうのだけれど、彼らはこの試合を応援した事が(勝敗に関係なく)自分に変化を与えるきっかけになっている。これは大多数には伝わるような成果ではないかもしれないが、何かを実行することによって周囲の事に何かしらの影響を与えることに意識的になることは大事だな、とこの作品を見て思った。

野球の試合は音と演者の視線のみでしか鑑賞側はわからないが、充分に試合の白熱さが伝わっていることと、作品中のあらゆる出来事がしっかりと物語内で回収されていることがすごかった。(最後のファウルボールが来るところとか…)
去年、劇場で観れず2021年入ってから観たので、ピクサーの『ソウルフル・ワールド』と同じようなメッセージ性も感じた。

終わり方...すき...
中屋敷さんの贋作な...
ちょいちょい散りばめられてるクセのあるセリフ

ソフト部時代思い出して喉元熱くなった

なんかこれは芝居にした方がいいんじゃないか思いながら観てたら、元は本当に高校演劇だったみたい。これを高校演劇で観たらそら感動するわ。

全く知らない俳優人で野球のスタンドだけであれだけの物語を映像化するのはとても凄い。

高校生の現実的な感覚が伝わってきて、感動する。最後の…年後もとてもいい。

皆さんのレビューを観て鑑賞して最高でした。ありがとうございます。

ビジネスで野球を例に話すやつに若い人らは着いていかないという言葉もあるけど、人が熱くなる題材に野球はピッタリと痛感。野球のシーンは一切出てこないのに終わったら脳裏に矢野が形成されてるのが凄い。

それにしても、ファールが多い試合だった。ファールは必死に食らいついても結果には残りづらい。それが青春を暗示してる気がした。ファールを繰り返せばホームランに近づける。

良かった。あー眩しいなあ…とか達観ぶった感想が出てしまった自分がざんねんだ。

何事でも中心にいる人達だけが青春があるわけじゃなくて、一般的に言えば、はしにいる人達にもそれぞれの青春ど真ん中の物語がある。何気ない物語は素晴らしいと誰も言ってくれないだけ。
人によって今いる場所が真ん中なわけだからその場その場での輝きにスポットライトを当てなければ。

でも当ててくれる人は少ないから自分で肯定出来る様に、自分の満足する形を探さなければ。

舞台の映画化ってのも納得できる。
舞台ならより活きる物語だと思うから、是非見てみたい。

爽やかな作品。素直になれなかった高校生が、野球部の応援を軸にして、うちに秘めた気持ちを解き放っていき、とても清々しい気持ちになった。

アト6をはじめ、物凄く評判が良かった作品を、やっと鑑賞。

うん、いい作品だね。

俺は矢野にはなれないかもしれないけれども、矢野の姿を見て頑張れる人間になりたいと思う。