マイノリティ

伝説の怪奇漫画家・日野日出志のマイノリティのレビュー・感想・評価

3.6
怪奇漫画家の日野日出志さんの生い立ちから漫画家に至ったきっかけや漫画に対する思い。

何故、名作「蔵六の奇病」が産まれたのか?

日野日出志さんの漫画は数える程しか読んでいません。
しかし独特なおどろおどろしい登場人物。絵は確かに怖いのですがストーリーは寂しさや切なさが漂う印象で一度読むと忘れられないです。

中学時代、日野さんの監督作カルト的なホラービデオの「ギニーピッグ」シリーズの2作目「血肉の華」を観たことがあり、漫画同様、衝撃を受けたのを覚えています。

とても魅力的で物腰も柔らかく、想像とは違う人でした。

日野日出志ファンの中には著名人や漫画家も多く、彼等のインタビューから日野日出志の作品は勿論、人間としての日野日出志も人を惹きつける魅力ある人なんだなあ。と感じました!

日野さんの語るエピソードの中で心に残ったのが、89年に起こった幼女連続殺人事件の犯人、宮崎勤が
「殺人はギニーピッグを真似た」
と供述したとされ連日連夜、報道陣が日野さんの家に押しかけ、やむ無く引越しをし、当時決まっていた仕事も、出す予定だった最新刊も全てボツになったそうです。

「もし本当に僕のファンで影響を受けたのなら僕は一人の殺人者を作った事になる。作品を一旦世に出すと引き戻せない」と言ってたのが印象的でした。

観終わった後、無性に「蔵六の奇病」が読みたくなりました!

けど中々売って無いんですよね...