JIZE

パペット・マスターのJIZEのレビュー・感想・評価

パペット・マスター(2018年製作の映画)
1.5
呪文によって邪悪な命が吹き込まれたパペットたちがもたらす惨劇をコメディと大量の血飛沫を盛り込んで描かれる。レトロパペットもの。元々のシリーズのナンバリング作品が、過去に幾つかあるという既成事実を知らずに鑑賞した。まず最初の数分で第一被害者の首がスパッと吹き飛ぶシーンから、本作が指し示すジャンルの方向性を瞬時に理解する。おもにナチスや同棲愛、ユダヤ人など示唆させるネタが、皮肉として効いているのはこの映画のニヤリとさせられる部分かもしれない。平たくエロゴア満載でテンプレを活かした、古き良きレトロホラーとも云うべきあじわい。ホテルに閉じ込められた人間たちの人形たちからする間抜けな餌感も、無力無個性のような殺られるためだけに人間が登場しているようなキャラとして描き込まれているようである。この尋常ではない速度で人間たちが惨殺されるエンジン全開のご愛嬌さかつ超ゴア描写が、パペットたちの視点で強烈に解き放たれている。
JIZE

JIZE