真っ黒こげ太郎

パペット・マスターの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

パペット・マスター(2018年製作の映画)
3.8
殺人人形はお前だけじゃない…!

…誰とは言わんが。w




1989年、テキサス州のポストヴィル。
ナチス信奉者で技術を売り込んでいた人形職人、アンドレ・トゥーロンは謎の殺戮を繰り広げていたが、屋敷に踏み込んだ警官に射殺される。

そして現代。
漫画家のエディは、弟の遺品である不気味な人形がトゥーロンの手によって作られた物であることを知る。
更にトゥーロンの死から30周年を記念したイベントが開かれ、トゥーロンの人形を集めてオークションが行われるという。

エディはパペットを売るために、恋人や友人と共にイベント会場のホテルへ。
エディ一行を含むイベント参加者達は、トゥーロン家の見学ツアーを済ませ、ホテルに戻って某キャンプ場の若者並にハメを外す。(お約束w)

しかし、ホテル内で沢山のトゥーロンの人形が動きだし、凄惨な殺戮を開始した!
かつてトゥーロンが作り上げ、魂を吹き込んだ殺人人形達が甦ったのだ!!!!




ナチス信奉者の人形職人が生み出した殺人人形達が蘇り、殺戮を繰り広げるスラッシャー・ホラー。

某有名な殺人人形映画が生まれた翌年の1989年に制作され(便乗作ともいう。w)、大ヒットした人形ホラー映画シリーズ、「パペット・マスター」のリブート作品。
某殺人人形映画のリブートと共に、今作もリブートで帰ってきた!!!
…とか言いつつも、このシリーズは思いっきり初見なんですが。w

つー訳でオリジナル版は全くの未見だったが、結構スプラッター度数が高いと聞いてたし、「サイレント・マウンテン」「悪霊のはらわた」のソニー・ラグーナさんの新作としても気になってたのでレンタル。


お話は単純明快。
「怪しいパペットを売りにホテルに行ったらパペットが動きだして大惨事!!」という分かりやすいお話。
登場人物がハメを外しまくってるのもお約束!
やらしいことしてる隙に襲われるのもお約束!
後半はひたすら殺人人形が人々を殺しまくって、生き残るために主人公側がすったもんだする、お約束すぎる展開。

正直、お話自体は大した事ありません。w
前半35分位のドラマは割と退屈だし、内容的にも間延びしてる個所が多め。
ホテルの登場人物も割とアホばかりで、一番マトモそうな主人公も事あるごとにヒロインとイチャついたりと何処か頭のネジが抜けてる。
主人公の設定(弟を亡くした&漫画家)も全く生かされてないし、生き残る連中も空気になる奴がいたりする。

映画自体の出来も割と低予算丸出しで荒い。
正直、今作もソニー・ラグーナさんの過去作と余り予算は変わらない気がする。w
暗闇で誤魔化してる場面も多いわ、人形に殺されまくってる場面もアッサリ気味。
ラストの超展開も余りにも唐突だし、人形の退治方法も物凄い適当!!!
登場人物もあまり印象に残らないのでよく分からない内にフェードアウトして見える。w
(もしかしたら暗い場面のどっかで殺されてたかもしれんが。w)


そんなこんなで正直、ドラマ方面では全く見る面が無かったが、殺戮人形による残酷な殺戮ショーは流石のクオリティ。

最初の内は目立つグロシーンはないのだが、約35分を過ぎてからは人形達によるスプラッター描写が大炸裂!!!
焼き殺し、首チョンパ、臓物抉り、頭潰し、と豊富なゴア描写の嵐。
首チョンパされた頭が便器(汚い)にスッポン!とか妊婦の腹を裂いて赤ちゃん摘出!等の悪趣味なシーンも多し。

パペットの種類も多種多用で、炎を吹いたり、空を飛んだり、人に乗り移って操ったりと色んな種類のパペットが沢山登場。
オマケにパペットの数が多い上に無駄な死に役までもが多いので死傷率高し!人の命が水素より軽い!!!w
推しむらくは、人形の数が多すぎて一体一体の出番が短めな事。


しょぼくてかったるい所もあるが、血みどろホラーとしては十分楽しめる部類だと思います。
リブート作なので初見の方でも見やすいと思うので、スプラッター映画好きならどうぞ。
ただしあんま期待しない方が良いかも。w
気になる大作のついでにレンタルするような軽い気持ちで。w