たき

サヨナラまでの30分のたきのレビュー・感想・評価

サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)
4.0
「サヨナラまでの30分」を観る。

まっけんと北村匠海とか画面が眩しくて観られないやつ。
そういったんを抜きにしても、画の色や温度がとてつもなくツボで激しくキラキラ。劇場で観たかったやつ。
ある意味ミュージカルっぽい。いきなり歌い出す必然性はなんとか保持されているので気にならない。
どころか、結構ぐっときた。

この煉獄がごとき世の中を、なんとか生き抜こうともがいているひとたちのものがたり。

大切なことがたくさんたくさん詰まっているような気はするのですが、酔いどれていることも相まってなんとなくまとまらない。つれづれなるままに書きなぐります。

永遠なんてないこの世の中では、きらきらした思い出なんて、今を生きるための足かせにしかならないのではないかと思ってしまいがちなのですけれど。
きらきらした思い出と、失ってしまった後悔があるからこそ、ひとはよりよい未来をつかみとることができる。

カセットテープ。上書きされても記録は残る。
そして「100万回生きた猫」
完璧なモチーフ。ありがとうございました。

バンドも彼女も大切なものすべてをかっさらわれてなお、
いや、むしろそれこそが是であることを悟りながら天命を全うしたアキがすさまじい。
ほんとにカナのこと、好きだったんでしょうね。
すでに終わってしまった命であるにも関わらず、常に前向き前のめりな姿勢には、憧憬の念を禁じえません。
上書きされても、記憶は積み重なる。消えない。
だからひたすら前を向いて、生きたい今を生きる。

久保田紗友さん。武井咲にさらに透明感を小さじ2杯追加した感じでとってもステキでした。
要チェックな女優さんです好きです。
たき

たき