GUMI

サヨナラまでの30分のGUMIのネタバレレビュー・内容・結末

サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

うわあああ見逃さなくて良かったああああ
今のところ2020年ベスト(まだ2月

なんて無駄が無い脚本
本気すぎるバンド楽曲
優しすぎる台詞たち
各才能が溢れまくりの大洪水

観ているこの時が終わらないで欲しい、そんな時間が過ごせる映画だった。


北村匠海くんはここでも有能さが爆発。
再生中とテープの終わりでの颯太とアキの切り替わりの演技の巧みさ。歌も言わずもがな。何でもサラっとやるのがズルいよねこの子…!
いつも何をやってくれるのか見ていて楽しくて仕方が無い。今回も例に漏れず。

それよりもインパクト大だったのが真剣佑くん。彼がどんどん殻を破っていたこと知りませんでしたわ…
アキが上書きされることを受け入れてゆく様は目も当てられないほど辛く、それでも綺麗で…あの複雑な美しさをよく表現していたと思う。彼に吸い込まれるように虜になってしまう人達の気持ちがよく分かった。
そして歌声が良い…!北村くんと交互に歌われると耳が贅沢しすぎて狂いそうになった。大袈裟ではなく。

イケメンを撒き餌に客を釣る映画みたいな扱いを受けているのが大変に勿体ない…と言いつつ、そっち目線でも楽しめました。
真っ向から受け止めても良作ですし、欲のままに別角度から眺めても良作。
オリジナル脚本なのがまた嬉しい。

作中の音楽がより一層この作品を心に深く刻んでくる。正に、この作品が伝えたいメッセージでもあるんでは。
この音楽·時間を共有した記憶が美しく、永く感じられるの…

「時間は皆にとって平等だけど、音楽を共有してる時間は無限に思える」
「カセットテープは上書きしても実は音が残っている」

余韻が物凄い…ずっと、特に真昼の星座を思い出している。
GUMI

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