現代版『蜘蛛の糸』でした。
生命倫理がテーマ。どちらかと言うと、「死の静寂」にフォーカスしたような倫理観が印象的で予想より楽しめた。
クライマックスで突如始まるボゴムの覚醒。前半は見せ場の無かったボゴムに用意されていた壮絶な終末のシナリオ。…圧巻。きらきら俳優枠のまま兵役には行かせません、映画主演で代表作キメてから兵役行くっす、自分!という、並々ならぬ気合いが伝わりました。
絶大人気、旬も旬のど真ん中、コン・ユとパク・ボゴムの銀幕共演を楽しめるということでは心から拍手喝采の一作。しかし、面白みというか、クスッと来るようなちょっとした楽しいシーンが極端に少なかった気も。辛口評が多いですが、自分的にはこれはこれでありでしょう。
悲しみと優しさを秘めた寂しげな笑顔、2人の共通点だったかな。
誰かにとって意味のある何かになりたかった……
このセリフだよ、これだよ。
泣きそうなボゴムに泣かされそうになった夏のある日。