順慶

少年の君の順慶のレビュー・感想・評価

少年の君(2019年製作の映画)
4.0
とても劇的なラブストーリーだった。

高校3年生。ある女の子が校舎から飛び降り自殺。原因はいじめ。
それ以来、いじめの対象が自分(チェン・ニェン)に向かう。
そのいじめがいきなり酷い。椅子の座面に墨汁(?)がたっぷりという。普通(?)いじめって靴を隠すとかだろ。

誰もいないところで、女子3人が女子をいじめるという昭和から見てきた典型。香港も同じかと思った。おい。クラスの男子どうした? いじめる側の女子もモテないのかよ。
クラスみんなの見て見ぬふりは、チェン・ニェン本人もやってきたこと。

家庭環境やいわゆる受験戦争がしっかり描かれていて、親が想う子と子が想う親に泣ける。

家庭にも恵まれず、ドロップアウトしストリートで生きる不良と出会って、逃げ場と助けてを求める。いっしょに食べるカップラーメンが、なんかうまそうだった。

時が経つにつれて、ふたりがいっしょにいる時に見せる笑顔が増えてくる。いっしょに乗るバイクのシーンがとてもいい。それぞれの孤独が埋まっていく。
しかしこの映画はそんなに甘いラブストーリーではなかった。

後半はみんな泣きすぎだろと思いながら、泣けるシーンが続く。でも、後処理がちょっと長く感じてしまった。

イジメ、ダメ、ゼッタイ
順慶

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