nanami

少年の君のnanamiのレビュー・感想・評価

少年の君(2019年製作の映画)
4.5
受験戦争に格差社会、貧困、いじめ。
現代の中国の社会問題を題材に挙げた、
メッセージ性溢れる作品。

その中でも、ストーリーの基盤はいじめ問題なので、
観ていて本当に辛く、鑑賞後も暫く引きずってしまった...。
ただ、感じた辛さと同じくらい、
本作が傑作だということも実感しました。

周りの人々が、いじめられている人の気持ちに寄り添うのが難しいのは当然。
いじめの辛さは本人にしか分からないのだから。
でも、中途半端な励ましや根性論、我慢を促すのが1番最低な行為だと思う。
そんなの言うだけなら簡単だし、本当の助けとは言わない。

本気で人の気持ちに寄り添うには覚悟がいるし、
自分の不都合なんかお構い無しに相手を守りたいと思えるのが、最強の愛と思いやりだよね。
主人公の2人の様な行動が出来る人間は、
今この世にどれだけいるのだろう。
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