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オペラ座の怪人のchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

オペラ座の怪人(2004年製作の映画)
4.0
ミュージカルといえばこの作品と言ってもいいのではないでしょうか、なこの有名作。現在ブロードウェイにて公演中の作品の中で、10年以上継続しているのは「オペラ座の怪人」「シカゴ」「ライオンキング」「ウィキッド」「ブック・オブ・モルモン」の5作品だけです。もうこれら怪物作品になると、めちゃイケてるミュージカルなのは当然、"唯一無二"の存在であることがロングランの秘訣ですね。その中でも、断トツに公演回数が多いのが本作「オペラ座の怪人」です。

本作のどこが唯一無二かというと、華やかさ・圧巻の迫力といったところでしょうか。これ観たあとに他観るとこじんまりして感じられてしまうくらいです。が、こういった魅力は生の舞台でないとなかなか伝わらないのが、最も長く愛されているにも関わらず、本映画版の存在感が他のミュージカル映画に比べていまいちな原因かもしれません。

解決策?できるだけいい音響で観賞すること!ほんと、本作に関してはどのスピーカー・ヘッドホンを使うかで全く映画の印象が変わりますよ。

音楽はそれほど好きでないけれど、ミュージカルとしてはとても好き。全体のリズム・和声展開は完全にプッチーニ独特のそれそのもの。じゃあ「RENT」みたいにオペラへのオマージュが感じられるかというとむしろ逆で、ヴェルディ風、モーツァルト風の劇中劇は完全にオペラを小馬鹿にしてますよね...

こんなん普通にオペラ観た方がずっとよくない?と思うんだけど、やっぱり現代ミュージカルの派手な演出と楽器の使い方、それにメロディの甘ったるい感じは癖になって、なんだかんだいってとても好きな作品です。

この映画でとにかく素晴らしいのはオープニング!シャンデリアが現れて、一気に昔に舞台が移る演出が最高です。映画のテンションの最高潮がオープニングに。ワクワクしますね。ジェラルド・バトラーの声がちょっと役に合ってないかも... あと、美形な感じが全く隠せてない、羨ましい。

まあ一言で言えば「ストーカー気質な凶悪犯罪者の恋」なんですが... 外見が醜い男性の物語は、本作や「美女と野獣」のように狂暴化パターンと「ノートルダムの鐘」「シラノ」のように優しい仏パターンに二分されます。もちろん後者でありたい、いや、できればイケメンでありたいな(笑)。

もしかするとGWにご旅行で観に行かれたりする方がいらっしゃるかもしれませんが、先日はカーテンコールで怪人さんがウクライナへの募金を呼びかけ、100ドル以上募金してくれた方にはキャスト全員のサイン入りの記念品をあげるよって言ってましたので情報提供です。

それでは皆様よい休暇をお過ごしくださいませ!
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