さき

BRING THE SOUL: THE MOVIEのさきのレビュー・感想・評価

BRING THE SOUL: THE MOVIE(2019年製作の映画)
5.0
こんな素晴らしいドキュメンタリーが3週間弱くらいの短期間で終わってしまうなんて…!!是非とも私のこのレビューを読んで観たくなったら、BTSに興味がなくても観てほしいです。

私が彼らを知ったのは知人にARMYさんがいて、良いから聴いてみて〜って言われたのがきっかけでした。とりあえずプレイリストに入れて、なんとなく聴いていたのが2年くらいで、今年ちょっと嫌なことがあって、その時にたまたまSpotifyが流してくれたのが彼らの『Answer : Love Myself』でした。すごく良い曲だと思って、歌詞を検索して和訳を見ました。自分自身を愛するということ、Love Myself 自分自身が嫌になっていた私にとってとんでもなく素敵なメッセージを受け取って、一気に彼らの虜になりました。

私は元々洋楽が好きで、YouTubeで洋楽のMV見たり、各種授賞式の映像、いろんな番組の映像を見たりしてました。そこに、彼らが出始めて、SNLでのパフォーマンスなんて本当にかっこよくて。NYにいった時もタイムズスクエアのLINEfriendsSHOPでお土産を知人のARMYさんに買いました。だから私は彼らが世界的スーパースターになった後のことしか知らない。それでも、実際にアメリカに行くと、アジア人ってちょっと舐められてるな〜って思う瞬間って多々あるけど、そんな場所、ましてや世界の音楽市場の中心でアジア出身の彼らがこれだけの大きな成功を納めるのって並みの努力じゃないんだろうなぁって、グラミーミュージアムの人が劇中で言ってた、”想像もつかないだろうけど…君たちはすごいことをしてるんだよ、世界で一番大きい音楽市場で、英語じゃなくて、君たちは韓国語で歌ってる、でもファンのみんなはそれを歌える、amazingだよ”って。音楽って国や言葉を超えるってよく言われるけど、ずっとそれは良いメロディーのことだと思ってた。でも違う。自分とは違う言語の音楽であっても、明確にこういうメッセージを世界に発信したい、見て欲しい。そういう気持ちが見ているこちら側に伝わるかどうかなんだよね。少なくとも彼らのそういう気持ちは世界中に数多いるARMYたちに伝わってるし、彼らとコラボしたいってラブコールを送る多くのアーティストたちにも伝わってるんだと思う。これまでの人生でアイドルやアーティストにここまで陶酔したことのない私がここまで夢中になってるのは、そういう力を気持ちを彼らの音楽やパフォーマンスから受け取ったからなんだって今回改めて気づきました。

あれだけのパフォーマンスを毎回毎公演続けるの、大変だろうなぁってずっと思ってて、アメリカに行ってもイギリスでもテレビ番組にも出まくりだしね。この映画の中では、正直体力的にキツイ時もあるって言ってた。それでもプロだって言い聞かせて努力し続ける姿、十分すごいパフォーマンスなのに、もっとこうしようってメンバー同士で話し合う姿、ファンの前に出たらそんな疲れてる姿を見せないどころか、公演後に公演前の時間に戻りたいとか言ってる姿、もっとできたと悔しがってる姿…待ってる人たちがいる、その人たちに最高のパフォーマンスを!っていうその考え方とか、姿勢が本当にかっこよくて。以前1Dの『THIS IS US』を観た時にも思ったことですが、待ってる人たち、ファンがいるからこのパフォーマンスができるんだ、自分たちの音楽を必要としてくれている人がいるっていうのをあれだけのスーパースターになってもおごることなく謙虚に思い続けているとこが素敵。プライベートが侵害されても、公演後疲れてても、出待ちのファンに車の窓越しでもちゃんと手をふるとか、ね。スポットライトを浴びるということ、”普通の青年には体験できないことをしてるけど、普通の青年が体験していることはできない。”RMのその言葉に彼らの複雑な心境が見えたと同時に、スポットライトを浴び続けることの覚悟みたいなものも見えました。かっこいい。

映画として、オチまでついてて、完璧だと思いました。
気になった方はまず、私が感動した『Answer : Love Myself』の和訳を見ながら聴いてみて欲しいです。それでさらに良いなって思ったら、YouTube観て彼らのパフォーマンスを見て、さらに良いなって思ったら2400円払ってドルビーアトモスでこの映画を観てみてください。

最後に、
今、日韓関係が…ってなってますが、映画好きさんだったら韓国映画とか観てて十分承知だとは思いますが、文化や音楽、スポーツは政治とは無関係で、むしろ国と国を繋げる架け橋になり得ると常々思ってます。今作を観て、音楽が多くの国や人を繋げていることを感じたので、私はこれからももっとたくさんの文化に触れたいなと思いました。
さき

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