otomisan

地獄のデビル・トラックのotomisanのレビュー・感想・評価

地獄のデビル・トラック(1986年製作の映画)
3.6
 自他ともに認める黒歴史的失敗作でもこのくらいは面白い。といっても、デビル・トラックの練り歩きなんてくすぐり満載に流されて本ネタであるアイ・アム・トラックの大群がどこへ何しに行くのかがぶん投げられてしまい、キングらしい謎黒々な苦みがさっぱり出てない。
 しかし、あるいは作りながらべらぼうに金のかかる本ネタ深掘りよりもGSを巡る小ネタで豪華大爆発を倍増した方が得と考えたかもしれない?そもそもあのGSの包囲戦は無人コンボイの給油人員を囲っとくための事で用済みとなればあの通りの殲滅戦、虜の連中もよく分かっていて、その時までのらくらするはいちゃつくわで金返せという話だ。ただ、あの連中がそろいもそろってGSを出て行かない辺り目を惹いた。心配な家族も何もない根無し草なのか、武器密売をやってるオーナーのような怪しい手合いのたまり場なのか、期限付き生存保証にタダ飯の日々が馬鹿っぽさも倍増しで困ったもんだ。
 そんな日々の閉幕が何でエンジン付きボートなのかちっとも分らないが、気の利いたUFOならエンジン暴走より自沈弁の謎開放で簡単にチョンだろうが、一足先にソビエトの核弾頭衛星がUFOを始末してくれたのだろうか?敵の敵は本当に味方だとよく分かる。あの頃アメリカはスターウォーズ計画で何となく盛り上がってたが、こちらもソビエトに先に手出しさせて国防総省もにっこりだろう。
otomisan

otomisan