ぴらふ

劇場のぴらふのレビュー・感想・評価

劇場(2020年製作の映画)
3.9
山崎賢人の演技が毎回舞台演劇っぽくて、邦画で彼を見かける度に苦手意識があったのですが、今回は舞台演劇らしさが逆に功を成していた。(それでもやっぱりノイズに感じる部分は多々あった)

特筆すべきは2点ほどあって、誰がなんと言ってもまずは松岡茉優!
凄すぎる。
他作品でもそうだけど、彼女は一つ一つの所作から演技に入り込み、作品と現実の境界線をぶっ壊す。本当に中盤あたりまでの演技は実際に死ぬ間近の鬱病患者みたいに見えて怖かった程
それ故に、彼女の演技の受け手である俳優の受け芝居が並大抵のレベルじゃないと作品として成立しなくなることが問題。
山崎賢人と松岡茉優のレベルの違いが引き起こす摩擦のようなものは何度か感じた。



2点目は、

少しだけ映画全貌の話になるので、予告以外の前情報が一切欲しくないという方は見ないでください。




↓↓



恋愛映画であるのにキスシーンが一切ないこと。
キスまたはそれ以上の接触は行われず、感情の機微だけで物語が進む恋愛映画。れっきとした恋愛映画

邦画も洋画も人物の心情を表現する際に、容易にキスシーンを導入したり、ベッドシーン差し込んだり、そういうシーンにキャラクターの心情変化を丸投げするのがかなり安っぽく感じるので、個人的に嫌いだった。だからこそ、本作はめっちゃめちゃのめちゃに良かった。


あと、カメオ出演いっぱいで楽しい
ぴらふ

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