coro

劇場のcoroのネタバレレビュー・内容・結末

劇場(2020年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

原作未読、前情報無しで鑑賞。

観ていて辛かった。
17〜22歳くらいの時に観たら更に感情移入したと思う。

純粋さ、真面目さゆえ、本当の優しさに辿り着けず依存し合う。
心から彼女を好きで大切に思っているのに自分を曲げられず、芝居にしか生きる価値を見出せない彼。自分勝手にせよ借金までして自分から離れたのは優しさでもあったと思う。
彼女は彼の才能を信じ、変わらないから好きでいるのに、心身とも壊れる前に真っ向から真摯にぶつかる事ができたら…。
彼を信じていると言い聞かせながら、お酒や他の人に逃げ、彼の才能も自分自身も信じ抜く事ができなくなった過程がよく分かる。
「優しくて弱い女の子」を松岡は素晴らしい演技で魅せてくれた。

最後、彼が自分の体験を芝居にしたという事は、変な拘りは捨てて等身大の自分を見せる事が出来る様に成長したという事か…。

機会があれば原作を読んでみようか。
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