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これは君の闘争だのkassyのレビュー・感想・評価

これは君の闘争だ(2019年製作の映画)
3.3
オンライン試写にて。

2010年代、ブラジルサンパウロで起きたバス料金の値上げへのデモを発端に、様々な社会問題の抗議へと広がっていく。本作は15年の公立学校再編成案(ようは教育予算の削減をし、学校の縮小、閉鎖を試みた)に抗議する高校生達の言葉で紡がれていくドキュメンタリーである。

ブラックミュージックにのせて、ラップバトルのようにとにかく喋りまくるという構成が非常にクールな一本。

高校生達の勉強をしたい、学校を守りたいという思いも虚しく、結局ブラジルは右に傾いていき極右政権が発足するわけだが、デモをすると言うパワーだけは諦めないでほしいと願わずにはいられない。

捕まるのは公立校の貧しい学生だけ、公立校の予算を削減しようとする政治家の子供達が通うのは私立、という貧富の差が根底に根深く張っている。ブラジルの明日を憂う。
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