「ジャスト6.5」に引き続き観賞。独特の映像の美しさがあって寓話的ですらあるこの映画の作りは、ドキュメンタリー的ですらある迫力のあった前に観たそれとは全く違う反面、罰する側と罰せられる側の攻防や、罰する側のエゴが見えてくる感じはよく似ていて、引き続き観るのにちょうど観やすかった。
立ち退きを迫られた刑務所で、全ての受刑者の移動を終え、その作業が全て終われば刑務所の所長は次のポストで出世予定、なのに受刑者が一人消え、所長は無事消えた受刑者を見つけて任務を終え、次のポストに就くことができるのか?というストーリー。
色々手掛かりあっても振り回されてばかりだし、突然現れた美人社会福祉士の立ち位置も謎だし、そんな謎解き自体も見所だけど、更に、その中でぼんやり描かれるメッセージは、色んな含みを持ってるように思う。結構観たあと時間たって感想を書いててふと、「あのちょっとしたシーンってこんな意味か」みたいに思えるものもあって、意外と色んなテーマが浮かびあがってくるの、なかなか深い面白さ。
ラストは唐突でちょっと違和感あったけど、あれは作り手にとっての希望なんだろうなとは思う。