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Mank/マンクのTrainのレビュー・感想・評価

Mank/マンク(2020年製作の映画)
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前作『ゴーン・ガール』から約6年の間、フィンチャーはめちゃくちゃ忙しい日々を送っていたと思う。Netflixドラマ『ハウス・オブ・カード』、『マインドハンター』監督・製作総指揮、Netflixアニメ『ラブ、デス&ロボット』製作総指揮、『蜘蛛の巣を払う女』の製作総指揮。そして一時は実現しかけた『ワールド・ウォーZ』の続編に手を付け始めていた。それだけではなくケヴィン・スペイシーのセクハラ騒動のせいで『ハウス・オブ・カード』の主演を変えなければならなかったり、『マインドハンター』S2の脚本が気に入らないとして書き直させたりと色々とトラブルにも見舞われいた。そんな中でも今作の企画をずっと進めていたのだから彼の計画実行能力は半端ない。

さて本作の話に入るが正直どう言っていいのか分からない。モノクロによる光と陰の美しさや遊び心のあるチェンジマークの挿入や当時の音質を再現したりとそういう演出の部分はフィンチャーの力量を感じれるが、問題は肝心の内容である。数年前に『市民ケーン』も見たし、町山智浩氏による『市民ケーン』が作られる背景の解説も見たし大丈夫!とルンルン気分で見たら、当時の政治背景もマストで知っておかなければならなかった。アプトン・シンクレア?誰ですか…?これはきちんと下調べをしなかった私に問題があった。よくよく思えば『市民ケーン』だって完全には内容を覚えていない状態で、時系列のシャッフル構成を真似てることも他の方のレビューを読んで気づいた。勉強不足な自分の情けなさを痛感させれたが決して楽しめなかった訳ではない。『市民ケーン』を見直しできる限り政治背景を調べた上にまた今作を見直そうと思うが今年中にできるかは分からない。(他にも今年中に見ておきたいものが溜まってるので)取り敢えず3.7で。あと『マインドハンター』S3作ってフィンチャー!
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