ToscheYuki

Mank/マンクのToscheYukiのレビュー・感想・評価

Mank/マンク(2020年製作の映画)
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この映画は、映画が好きでもちょっと難しかった。
1940年代の映画業界や社会情勢、そして『市民ケーン』を知らないと理解に苦しみましたが、それでも楽しめる作品でした。
楽しめるポイントをいくつか。
①現代に蘇った80年前の映画:モノクロなだけではなく、頻度の多いパンチマークとか、寄り多めのカット割、テロップの入れ方とか、「あ、なんか懐かしい」って感覚があります。小さい頃に観た古い映画を思い出して、映画を観ることの楽しみを思い起こすような演出でした。
②マンクとゲイリー・オールドマン:マンクという男に魅了されますし、ゲイリー・オールドマンという俳優にも魅了されます。そもそも、ゲイリーだから観ようと思っていたのに、気づいたらゲイリーの存在を忘れ、マンクという男の虜になっていました。
③鑑賞後に『市民ケーン』を観る:観ました、実際に。80年経った今でも、とても面白い。『Mank』を観てる限りでは、ハーストを悪役に仕立て、こき下ろした映画だと思っていました。しかし『市民ケーン』を観た限り、ハーストがモデルと思われるケーンは、実に魅力があり、どこか同情してしまう部分がありました(ここは本作でマンクに対して抱く感情に近いものがあります)。改めて、マンクという男の魅力を感じることができました。鑑賞後は是非、Amazonプライム(Netflixじゃない笑)で観てみてください。
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