期待の『Mank』
この為に、お恥ずかしながら未見であった『市民ケーン』を鑑賞し、Wikiで人物相関図も予習した上での鑑賞。
絵作りとしては、Dフィンチャーの徹底した拘りによる、まさに『市民ケーン』と同時代作品かのようなルックス。
また、時間軸交差によりマンクの人生/人間性を浮き彫りにしていく演出も『市民〜』と重なり非常に高度な仕上がり。
いわゆる芸術性が高く、アカデミー賞ノミネートも納得の一本。
それでは面白かったか、と言われれば残念ながらあまり面白くなかったというのが素直な感想。
ゲイリー・オールドマンはまさしく熱演でマンクになりきっていたが、長ゼリフを延々と聞かされている感じとなり後半は辟易感が。
いつのまにか、マンクにつきそうリリー・コリンズを愛でることが目的になっている自分がいた(笑)
やっぱり本家『市民ケーン』は面白く名作であると再認識。
これで“本家“が獲れなかったアカデミー作品賞を“本家でない“本作が受賞したら、なんだか微妙な感じ。