遅まきながらの
『MANK/マンク』。
スピーディーで機知に富み、サービス精神旺盛な作りの『ソーシャル・ネットワーク』とはある意味対極な仕上がり。
"『市民ケーン』を観たことがない世代にも『市民ケーン』を擬似体験させる"ような『ソーシャル・ネットワーク』と、その側の部分を徹底して淡々と描く本作『MANK/マンク』。
正直『市民ケーン』を観ていたり、この時代の背景を知っていても付いていくのはキツい。完全にフィンチャーの父親の脚本作品なので、本作はフィンチャー映画特別編、番外編くらいに思って観た方が良い。
P.S.
・撮影エリック・メッサーシュミットによると、フィンチャーからiPhoneのノワールのフィルターを基調にするよう言われたらしい。
・私の大好きなリチャード・ブルックス『エルマー・ガントリー』が少しネタにされていて嬉しかった。
・ウィンストン・チャーチル同様、実在の人物をゲイリー・オールドマンが迫真の熱演。
・アマンダ・サイフリッドの起用は、きっとフィンチャーがリンチの『ツイン・ピークス The Return』を観てのことと推測←
・リリー・コリンズがめちゃ可愛い。