雁の寺の作品情報・感想・評価・動画配信

「雁の寺」に投稿された感想・評価

川島雄三も若尾文子も好きなので観るしかないのだが、地味なタイトルのせいか、なぜか今まで食指が動かなかった。
蓋を開けてみたら意外にもなかなか面白いエロティック・サスペンス。
あややの童貞僧へのボディ・タッチの嵐がたまらない(がむしゃらに包丁を研ぐという自慰のメタファーにくすり)。
押し入れや穴の中、襖や柱の隙間からなど、「覗き見る」ような構図が多く窃視欲動が煽られる。
黒澤明の時代劇のような劇伴が印象的。
失敗したら目も当てられないような意外なラストシーンは正直なくてもよかったような…うーんわからない。
原作の水上勉は実際に口減らしで小僧をやってたそう。
やたらフレーム内で、窓/扉/柱など構図が区切られる。手前/奥、過度に多層化される視覚情報。凝りすぎなアングル。ジグザグ廊下、コの字の動線、空間・移動の楽しさ。ワンカットたりとも退屈させまいという気概は買うが、まぁ別に全然面白くはない。墨を磨る=性的欲求の高まり表現に笑う。川島では外れな方だろう

2018/03/24 (過去感想サルベージ)
coccon

cocconの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

フォロワーさんが見られていて面白そうだなと鑑賞。出演者の方々に全く馴染みがなく若尾文子さんは名前だけ、顔の分かる方は菅井きんさんのみでした。色々見なきゃですね。助平和尚がダブルベッドを購入したり、やる気満々具合に笑う。お寺って禁欲生活なイメージがありますが、それ故か逆にエロチックな感じがしますね。(宿坊にまで泊まりに行く私だけの考えですね、すみません)「まーた見られちゃった」と目をパチパチさせる若尾文子様、やり手ですね。下から撮る構図が面白かった。橋を渡る時の女性陣の生脚にはヒヤヒヤです。賛否両論あると言われているらしいラストシーンの展開は驚きました。店番をしてる女性は…なのでしょうか。追い出されなかったのならホッとしましたが。なかなか楽しめましたよ。
書庫番

書庫番の感想・評価

4.3
2020年11月7日 所有DVDにて鑑賞。

水上勉の第45回直木賞受賞作品を川島雄三が映画化。
京の古刹で繰り広げられる、3人の男女の愛憎劇を描く。

爛れた愛欲と歪んだ師弟関係。
孤独な少年僧の冷たい目に危険な光が灯り、彼の謀(はかりごと)に気付いた住職の囲われ女は驚愕に身を震わせる。

異色の文芸作にして、暗く湿った雰囲気を纏ったエロティックサスペンス。
しかし観進めると、川島作品常連の山茶花究の登場もあってか次第に黒い笑いの部分が見え始め、それはラストで川島が意図的に仕掛けている事を確信させられる。

同年公開の『しとやかな獣』に通じる、凝ったカメラワークも見所。
pino

pinoの感想・評価

4.1
この手のラストはこの時代の流行りなのかな?
嫌いじゃないけど

女は二度生まれる、しとやかな獣ではあややのしたたかなキャラが際立ってたけど今作はそれを慈念はんに差し替えた感じ
それ故あややのキャラは少し弱く感じた
あらすじの説明のようなただれきった愛欲は思ったほど多くはなく、なかなかこわいミステリーだった。
ラストは意外な展開。
構図がいちいち素敵。
upq

upqの感想・評価

3.9
最後どうしたん?公開が難航したって話が関係あるのかしら
慈念の睨み付ける目が力強くて良かった
「和尚さん」が「おっさん」に聞こえる

このレビューはネタバレを含みます

坊主(オッさん)が捨吉という不幸な境遇の男子中学生をパワハラしてる寺があって、そこに襖絵画家の妾だった若尾文子が、画家が死んだあと紹介で引っ越してくる。坊主は助平で、若尾文子とイチャイチャする。他人から捨吉の境遇を聞いて同情した若尾文子は捨吉に身体を提供する。その後、生臭坊主が捨吉に暗殺され、他の人の葬式の時に棺桶に一緒に入れて焼かれる。棺桶はやけに重いなーとか言われるが、バレない。坊主は最後まで失踪扱い。捨吉は坊主のところへ行くと言って去る。ラストはカラーになってガイドが雁の襖絵の紹介をする
自宅で若尾文子映画祭②

寺の襖絵師の妾だった女(若尾文子)が、絵師の遺言である寺に住み込むこととなる。
その寺の住職は女の官能的な身体に惹かれ関係を持つこととなってしまう。
そんな2人の様を見習いの少年僧が目撃。
奇妙な三角関係へと発展していく。

純粋な少年の視点からすると仏門の徒とは思えぬ煩悩に塗れた住職の行為は甚だ理解できないもの。
生い立ちが過酷な少年に同情する女だがしてやれることは色香で癒やすことしか出来ない。

視野狭窄ゆえの苦悩に苛まれ追い詰められていく少年の闇落ちっぷりが切ない作品。 
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