七沖

WAR ウォー!!の七沖のレビュー・感想・評価

WAR ウォー!!(2019年製作の映画)
4.5
〝世界を交錯する諜報(スパイ)と銃弾!!〟
キャッチコピー通りロケ地も多彩で、ワールドワイドなインドアクション映画。割と普通なキャッチコピーだが、これは面白かった!
いまのハリウッドではワイスピくらいでしかやらないトンデモアクションが観られる贅沢な二時間半!

同じチームのスパイ・カビールが裏切り、かつて仲間だった弟子スパイのハリードと対決する。カビールはなぜ裏切ったのか…というストーリー。

まるでミッションインポッシブル2みたいなストーリーだ。むしろ、MI2はこうあって欲しかったと思えるくらい、バチバチに抜きつ抜かれつのバトルをしてくれる。
銃の突きつけ合い(メキシカン・スタンドオフ)もあり、ジョン・ウー作品を彷彿とさせる描写多数。なぜジョン・ウーはこれを撮れなかったのか…!そう思えるくらいジョン・ウーが好きそうな要素全部乗せのアクション超大作!

カビールを演じたリティク・ローシャンめちゃくちゃシブい…!登場シーンの只者じゃない感じとウキウキダンスシーンの無邪気さのギャップが素敵。電車ホームでの、次の標的の教え方がかっこいい…。
ハリードを演じたタイガー・シュロフは甘いマスクで、ダンスもアクションもしなやかな足技が印象的だ。
インド、まだまだこんな逸材が眠っていたのか。やはり侮りがたしインド映画。

スカイダイビングして飛行機突入、山岳地帯から市街地まで移動するバイクチェイス、舞うようなガンアクションなど、アクションについては言うことなし。ジョン・ウィックと渡り合えるのはコイツらで間違いない。

ただのアクション全振り映画かと思ったら、ストーリーも二転三転して伏線回収まで決めてくる。かなり強引な手口だったが、この作品ならいいでしょう!

上映時間が長いのでまったくダレないかと言われれば、ちょっと失速する瞬間がないわけでもない。だが、ストーリーが面白いので普通に観ていられる。そして、少し経てばすぐにアクションシーンがやってくるから問題なしだ。
アクション・ストーリー双方が高い水準でまとまった作品。アクション映画好きなら、これは観ておいて損はない!
七沖

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