ジャケットを見て「この豚はジョージ・オーウェルの『動物農場』っぽいな」と興味を惹かれて観てみたら、本当に『動物農場』が関係していて驚いた。
金持ちが庶民を攫ってきて、娯楽で"狩り（Hunt）"を楽しむ―――「マナーゲート」と呼ばれる存在が世で噂されている中、12人の男女が猿轡を嵌められて森に集められる。訳が分からず戸惑う男女の前に、大きな木箱が現れ、中からは様々な武器と猿轡を外す鍵が。各々、猿轡を外して武器を手に取り周囲を警戒していると、何者からの銃撃を受ける。逃げる者、応戦する者、そして銃弾に倒れる者・・・これが噂の「マナーゲート」なのか―――。
鑑賞後は、「残虐描写がそこそこあるものの、言うほどの問題作か？」と思いながらネットでぽちぽち調べていたら、問題の部分は作中の対立構図だったのね。"アメリカ分断"と言われるほどに悪化した、国内の政治対立を主導する極右・極左を皮肉ったブラック・ジョーク。アメリカ人や、そこに住んでいる人には「この作品はマズイ」と思うのかもしれないが、JapanのJapaneseな私にはピンと来なかった。
上記のポイントにピンと来なくても、スリラー／アクション映画として普通に楽しめたので特に問題はなかったが・・・まぁ普通だったね。
